前回の続きから:動きのない週に、やってみたこと
前回は少し寄り道をして、漫画の話を書きました。
その中で、漫画のタイトルロゴや文字の配置を、デザインの参考にすることがあるとも書いています。
今回は、そのデザインの話の続きのような内容です。
副業のほうは、正直に書くと、相談をいただいている案件にもまだ動きがありません。
商品は、まだ一件も売れていない。収入も、ゼロのままです。
ただ、待っている間に何もしないのももったいない気がして、前から少し考えていたことを試してみました。
それが、「AIと一緒にフライヤーを作る」ということです。
なぜ、AIにフライヤーを頼んでみたのか
以前の記事で、これまでフライヤーデザインを知人から頼まれたときは、無償で作ることがほとんどだった、と書きました。
つまりフライヤーは、自分にとって「これまでも作ってきたもの」です。
今回、そこにAIを取り入れてみようと思った理由はいくつかあります。
- 提供できるものの幅を広げたい
- 可能であれば制作時間を短くしたい
- AIでどこまでできるのか知っておきたい
ただ、それとは別に、以前から気になっていたことがあります。
それは、
「これはAIで作って、あまり手を加えていないのだろうな」
と思う制作物を、街やSNSで見かける機会が増えたことです。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
うまく説明できないのですが、一目で分かってしまうような違和感がある。
少なくとも、今の自分にはそう見えることがあります。
だから、デザインを最初から最後までAIだけに任せるやり方は、今のところ自分には合わないと思っています。
AIに任せたいのは「全部」ではなく、「相棒」の役割
そこで改めて考えたのが、
「AIに、どこまでお願いするのか」
ということでした。
答えは、これまでの記事でも書いてきたAIとの付き合い方と同じです。
- 考えを整理するための壁打ち相手
- デザインの土台づくり
- 自分だけでは出てこないアイデアを出してもらう
最後まで全部を作ってもらうのではなく、横にいて一緒に考えてくれる相棒になってもらう。
そんなイメージです。
今回は、この3つの役割をそれぞれ担当するAIのチームを組んでみることにしました。
自分のイメージを一緒に整理する役。
それをもとにデザインの土台を作る役。
そして、自分にはない発想を出す役。
最後に、出てきたものを見て決めて、実際に手を動かしてデザインを仕上げるのが自分の役割です。
いきなり商品広告やポスター、メニュー表まで手を広げるのではなく、まずは自分がこれまで作ってきたイベントフライヤーで試してみます。
なお、今回作ったものは練習用の試作です。
お店の名前もイベント名も架空のものを設定しました。
Adobeのツールとも連携させ、完成画像だけでなく、あとから自分で手直しできる編集用データも作れる形を試してみました。
出てきた2案は、想像には程遠かった
最初に出てきたのは、ネオンが光るような、少しレトロで近未来的な雰囲気のフライヤーでした。
正直に書くと、自分が思い描いていたものには程遠い仕上がりでした。
そこで次に、自分のイメージに近い参考画像を1枚、AIに渡してみました。
ベージュと黒を対角線で分けた2色の構成に、太めの文字を組み合わせた、すっきりとしたデザインです。
最初よりは方向性が見えてきたものの、それでも思い描いていたものには、まだ届いていないと感じました。
ただ、ここで思ったのは、
「AIの力が足りない」
ということではありません。
自分とAIとのチームとしての練度が、まだまだ足りないのだと思います。
誰に、どんな役割を持たせるのか。
どんな順番で進めるのか。
自分のイメージを、どう伝えるのか。
そのあたりが、まだ十分に整っていないのかもしれません。
どちらを選ぶかより、もっと良いチームにするために
2つのうち、どちらをベースに進めるのかは、まだ決めていませんでした。
ただ、そのとき気になっていたのは、
「v1とv2のどちらがいいか」
ということより、
「もっと良いものを作るためには、このチームに何が必要なのか」
ということでした。
AIは、頼めば短時間でいくらでも案を出してくれます。
でも、出てきたものを見て、
「これは違う」
「ここはいい」
「何かが足りない」
と判断するのは自分です。
そして、「何が足りないのか」を言葉にして、もう一度伝えるのも自分です。
これは、DJバーのWEBサイトを作ったときから変わらない感覚でした。
AIは考えるための相談相手であって、最後に決めるのは自分。
作ってもらうものが増えるほど、むしろ自分自身の「見る力」と「伝える力」が必要になる。
今回、改めてそう感じました。
数日後、実際の依頼が舞い込んだ
この試作のあと、v1とv2のどちらを選ぶか決めないまま、数日が過ぎました。
そんな中、知人から急に連絡が入りました。
近く開催されるイベントのフライヤーを、実際に使うものとして作ってほしいという依頼でした。
ゆっくり案を比べている時間はありません。
そこで、「どちらがいいか」を考えるのをやめました。
これまでのやり取りで見えてきた方向性と、相手から聞いたイベントの雰囲気をもとに、最初から1案に絞って作ることにしたのです。
作業にかかった時間は、約2時間。
試作のときのような迷いはなく、思っていたよりも早く形になりました。
完成したものを送り、確認してもらうと、そのまま実際のイベントで使ってもらえることになりました。
そして、少額ではありますが、制作の対価もいただけることになりました。
これまでフライヤー制作は、ほとんど無償で引き受けてきました。
だからこれは、自分にとって初めて、フライヤー制作が「仕事」になった瞬間でした。
副業の収入は、まだこの一件だけです。
大きな金額でもありません。
それでも、ずっとゼロだった数字が、初めて動いた。
自分にとっては、そのことに小さくない意味がありました。
比較するより、仕上げる力
今回の経験を通して、AIチームの進め方そのものも見直すことにしました。
これまでは、複数の案を作って、それを比べながら方向を決めようとしていました。
でも今回、実際の依頼で必要だったのは、「比較すること」よりも「仕上げること」でした。
迷いながら何案も作るより、一つの方向を決めて、きちんと完成まで持っていく。
その方が、今の自分には合っているのかもしれません。
これからは、参考になるイメージや、これまで自分が採用してきたデザインの方向性をもとに、最初から1案で仕上げることを基本にしてみようと思います。
複数案を作るのは、まったく新しいジャンルに挑戦するときなど、必要な場合だけにする。
今回の経験から、そんな進め方に変えてみることにしました。
まとめ:手を広げる前に、まず1枚の質で判断する
今回、AIにフライヤーを作ってもらって分かったのは、
「AIに頼めば、すぐに自分のイメージ通りのデザインが出てくるわけではない」
ということでした。
少なくとも、今の自分のやり方では、まだそこまで届いていません。
それでも、だからこそAIを「全部任せる相手」ではなく、「一緒に作る相棒」として使っていく意味があるのだと思います。
そしてもう一つ分かったのは、たくさんの案を作ることよりも、一つをきちんと仕上げることの大切さでした。
次は、今回見えてきた「1案で仕上げる」というやり方を、もっと確かなものにしていきます。
POPやメニュー表、バナーのような新しい形に手を広げるのは、それからでも遅くないと思っています。
収入は、まだこの一件だけです。
金額としては小さな一歩です。
でも、ずっとゼロだったところから、初めて一つ数字が動きました。
51歳から始めた副業への挑戦。
うまくいったことだけではなく、思ったようにいかなかったことも含めて、引き続きLIFE SHIFT NOTEに記録していきます。

コメント