70枚のレコードを持って、店に立つ。20歳から続けてきたDJのこと

51歳の男性DJがレコードを選びながらターンテーブルでDJをしているイラスト

目次

前回の続きから:土曜の夜、DJとして店に立った

前回の記事で、思うように作業が進まなかった週末のことを書きました。

その中に、土曜日は友人との食事のあと、深夜までDJとして出演する予定が入っていた、という話があります。

今回は、その夜のことを書いてみようと思います。

ここ最近は副業の話が続いていたので、少し寄り道です。

以前の記事では、レコードのことや漫画のことを書きました。

「好きなもの」の話。

今回は、DJです。

20歳から続けてきたDJ

DJを始めたのは、20歳の頃です。

レコードを買い始めたのも、ちょうど同じ頃でした。

今は、知人が営むDJバーで、月に1〜2回ほどレギュラーで出演させてもらっています。

正直に言うと、51歳になった今もDJを続けているとは、20歳の頃には夢にも思っていませんでした。

今回の出演は、いつものお店とは別の、やはり知人が営むバーで開催されたイベントでした。

DJは4人。

交代しながら、それぞれが自分の時間を担当します。

私の出番は22時からと24時からの2回。

合わせて90〜100分ほどです。

若い頃のように毎週のようにクラブへ出かけることはなくなりました。

それでも、レコードを選んで店に持って行き、人前で曲をかける。

この時間は、今でも自分にとって特別なものです。

出演の1週間前から、レコードを選び始める

出演が決まると、だいたい1週間前くらいから選曲を始めます。

最初に考えるのは、その日一緒に出演するDJたちのスタイル。

そして、自分が担当するであろう時間帯です。

同じイベントの中でも、ゆっくり過ごす時間帯もあれば、少しずつ人が増えて盛り上がっていく時間帯もあります。

そのどちらにも、ある程度対応できるようにしておきたい。

そう考えながらレコードを選んでいくと、最終的に持って行くのは、12インチが50枚、7インチが20枚ほどになります。

合計、およそ70枚。

12インチはアルバムと同じくらいの大きさのレコード。

7インチは、いわゆるシングル盤の小さなレコードです。

データでDJをするのであれば、何千曲という音源を持ち歩くこともできます。

でも、レコードはそうはいきません。

重いし、持って行ける枚数にも限りがあります。

だから、家を出る前から選曲は始まっています。

何を持って行くのか。

何を置いていくのか。

限られた枚数の中で、その夜に必要になりそうな曲を考える。

この制限もまた、レコードでDJをする面白さの一つだと思っています。

ただ、だからといって「DJはレコードでなければ」と思っているわけではありません。

レコードは今でも大好きですし、これからも使い続けたい。

一方で、最近はデータでDJをすることにも興味があり、そのための準備も少しずつ進めています。

レコードにはレコードの良さがあり、データにはデータの良さがある。

どちらか一方に決めるのではなく、それぞれの良さを使いながら、自分なりのDJを続けていければいいと思っています。

でも、当日は選んだ通りにはかけない

1週間ほどかけて準備はしますが、当日は、その場の様子を見ながらかける曲を変えていきます。

お客さんの反応を見ていると、

「この人は、このジャンルが好きなんだろうな」

「もしかすると、このアーティストが好きなのかもしれない」

と感じることがあります。

そんなとき、持ってきたレコードの中に合いそうな曲があれば、できるだけかけてみるようにしています。

少し反応があったり、体が動き始めたりすると、

「やっぱり好きだったんだな」

と、こちらもうれしくなります。

もちろん、1週間かけて選んだ70枚を全部かけるわけではありません。

むしろ、ほとんどは使わずに持って帰ることになります。

そう考えると、事前に選んだレコードは「決められたセットリスト」ではなく、その場で選ぶための引き出しなのかもしれません。

準備はする。

でも、準備した通りにはやらない。

その場にいる人や空気を見ながら、その夜の流れを作っていく。

それが、自分にとってのDJなのだと思います。

DJとWEB制作に共通する「ストーリー」

DJを長く続けてきて、最近WEB制作にも取り組むようになってから、少し似ていると感じることがあります。

それは、「ストーリー」を考えることです。

DJでは、一曲だけで考えるのではなく、その前後を含めた流れを考えます。

イベントの始まり。

少しずつ人が増えていく時間。

盛り上がる時間。

流れを変えるタイミング。

そして、終わりに向けての着地。

ずっと盛り上がっていればいいわけでもありません。

ワクワクするところもあれば、少し落ち着けるところもある。

その両方を織り交ぜながら、聴いている人が退屈しない流れを作っていきます。

最近、WEBサイトを作っていて、これに少し似ているなと思うようになりました。

もちろん、DJとWEB制作がまったく同じだとは思いません。

ただ、WEBサイトも、ページを開いた人が最後まで見てくれるとは限りません。

最初に何を見せるのか。

どこで興味を持ってもらうのか。

どこで安心してもらうのか。

そして最後に、どんな行動につなげるのか。

一つひとつの要素だけではなく、

「どんな順番で見てもらうのか」

を考えることが大切になります。

一曲ずつではなく、一晩の流れで考えるDJ。

一つのパーツだけではなく、ページ全体の流れで考えるWEB制作。

20歳から続けてきたDJで身につけた感覚が、30年以上経って、思いがけないところで今の自分につながっている。

そんな気がしています。

好きで続けてきたことも、無駄ではなかった

これまでの自分は、DJを「仕事に役立つもの」として考えたことは、ほとんどありませんでした。

好きだから続けてきただけです。

レコードも同じです。

好きな曲を探して、買って、家で聴いて、店に持って行って、人前でかける。

ただ、それを30年以上繰り返してきました。

でも今になって振り返ると、その中で身につけてきたものが、まったく別のことに生きることもあるのだと感じています。

選ぶこと。

順番を考えること。

その場の空気を見ること。

相手の反応を見ながら変えること。

そして、全体の流れを作ること。

どれも、DJを始めた20歳の自分が、将来WEB制作に役立てようと思って身につけたものではありません。

それでも、今の自分の中にはちゃんと残っています。

51歳から新しいことを始めていると、

「もっと若い頃からやっておけばよかった」

と思うこともあります。

でも一方で、これまで好きで続けてきたことや、仕事の中で経験してきたことが、これから始める何かにつながることもあるのかもしれません。

最近は、そんなふうにも思うようになりました。

まとめ:好きなことが、今の自分につながっている

20歳で始めたDJを、51歳になった今も続けている。

始めた頃は、まさかこんなに長く続けるとは思っていませんでした。

以前の記事で、

「これからも、自分が好きなものを好きなまま楽しめる人生でありたい」

と書きました。

DJも、まさにその一つです。

前回の記事では、副業のために、家族との時間や好きなことまで削りたいとは思っていない、とも書きました。

1週間前からレコードを選ぶ。

70枚ほどをバッグに詰めて店へ向かう。

そして、その場にいる人たちの様子を見ながら、一曲ずつレコードをかける。

そんな時間があるから、本業と副業の毎日も続けていけるのだと思います。

好きで続けてきたことが、何年も経ってから役に立つこともある。

そう考えると、これまでやってきたことも、これから始めることも、どこかでつながっていくのかもしれません。

副業の実践記録を中心にしながら、ときどきこうして寄り道をする。

そんな形で、これからもLIFE SHIFT NOTEを書いていきたいと思います。

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